「ホームページを作りたいけれど、WordPressとWixやSTUDIOのどちらがいい?」——ホームページ制作の相談で、最も多い質問のひとつです。
結論から言うと、SEOと拡張性を重視するならWordPress、運用の手軽さと公開スピードを重視するならノーコードツールが向いています。
本記事では、費用・操作性・SEO・保守など7つの観点で両者を比較します。目的別のおすすめと、制作会社に依頼する場合の相場もあわせて解説します。
WordPressとノーコードツールの基本
WordPressとは
WordPress(ワードプレス)は、世界のWebサイトの約43%で使われているオープンソースのCMS(コンテンツ管理システム)です。ソフト自体は無料で、テーマとプラグインの組み合わせにより、デザインも機能も自由に拡張できます。
特徴:
- オープンソースで無料
- プラグインで機能拡張できる(60,000以上)
- デザインのカスタマイズ性が高い
- SEO設定の自由度が高い
一方で、レンタルサーバーと独自ドメインの契約が前提です。インストールや更新も自分で行うため、基本的なWeb知識が必要になります。
ノーコードツールとは
ノーコードツールは、プログラミング知識なしでWebサイトを作れるサービスの総称です。テンプレートを選び、ドラッグ&ドロップで編集するだけでサイトが完成します。
代表的なツール:
- Wix(ウィックス)
- STUDIO(スタジオ)
- ペライチ
- Jimdo(ジンドゥー)
- Squarespace
サーバーやドメインの管理は運営会社が担うため、契約したその日から制作を始められます。多くは月額制で、無料プランを用意しているツールもあります。
詳細比較
1. 初期費用・ランニングコスト
月々のコストはどちらも1,000〜5,000円程度で、大きな差はありません。違いが出るのは費用の内訳と、契約・管理の手間です。
| 項目 | WordPress | ノーコードツール |
|---|---|---|
| 初期費用 | 0円(ソフト自体) | 0円〜 |
| サーバー代 | 月500〜3,000円 | 月額に含む |
| ドメイン代 | 年1,000〜3,000円 | 無料〜月額に含む |
| テーマ代 | 0〜20,000円 | 月額に含む |
| 月額合計 | 約1,000〜5,000円 | 約0〜5,000円 |
ノーコードツールの料金例:
| ツール | 無料プラン | 有料プラン |
|---|---|---|
| Wix | あり(広告表示) | 月900円〜 |
| STUDIO | あり(制限あり) | 月980円〜 |
| ペライチ | 1ページのみ | 月1,465円〜 |
| Jimdo | あり(広告表示) | 月990円〜 |
WordPressはサーバー・ドメイン・テーマを個別に契約するため、管理の手間が増えます。ノーコードは月額にすべて含まれ、支払いがシンプルです。
2. 操作の難易度
操作の覚えやすさは、ノーコードツールが明確に有利です。
WordPressは管理画面の操作に加え、プラグインの選定と設定を覚える必要があります。細かいカスタマイズにはHTML/CSSの知識も求められます。基本操作の習得だけでも、1〜2週間はみておくべきです。
ノーコードツールは、テンプレートを選んで編集するだけです。画面上の要素を直接ドラッグして動かせるため、専門知識はほぼ不要です。早ければ当日中に公開まで到達できます。
3. デザインの自由度
デザインの自由度はWordPressが上です。CSSで細部まで調整でき、完全オリジナルのデザインも実現できます。
ノーコードツールはテンプレートが起点になります。用意された範囲を超えるカスタマイズは困難です。ただしSTUDIOは要素を自由に配置でき、ノーコードの中では自由度が高めです。
「テンプレートで十分」ならノーコード、「他社と被らないデザインにしたい」ならWordPress、と考えると判断しやすくなります。
4. 機能拡張性
将来の機能追加を見込むなら、WordPressが有力です。60,000以上のプラグインがあり、EC(WooCommerce)、予約システム、会員サイト、マルチサイトまで実現できます。
ノーコードツールで使えるのは、運営会社が用意した機能だけです。外部サービスとの連携も限定的で、高度なカスタマイズはできません。ただし、問い合わせフォームとお知らせ程度のシンプルなサイトなら、この制限は問題になりません。
5. SEO対策
基本的なSEOはどちらでも対応できますが、本格的に取り組むならWordPressが有利です。
WordPressはYoastやAll in One SEOなどのプラグインで細かく設定できます。サイト構造やURLを自由に設計でき、表示速度のチューニングも可能です。
ノーコードツールも、タイトルタグなどの基本機能は備えています。ただしサイト構造や表示速度はツールの仕様に依存し、細かい調整はできません。記事数が増える中〜大規模サイトほど、この差が順位に響きます。
6. セキュリティ
セキュリティ管理の負担は、ノーコードツールが軽いです。運営会社がアップデートを自動で行うため、ユーザー側の作業はほぼありません。ただし安全性はプラットフォームに依存します。
WordPressは自己責任での管理が基本です。本体・テーマ・プラグインの更新を怠ると、脆弱性を突かれるリスクがあります。セキュリティプラグインでの強化や、制作会社への保守委託でカバーできます。
7. 運用・保守
日々の運用の手軽さも、ノーコードツールに分があります。アップデートは自動で行われ、トラブル時は運営会社のサポートに問い合わせできます。
WordPressは本体・テーマ・プラグインの更新、バックアップ設定、サーバー管理まで自分で行います。トラブルは自己解決か外注が基本です。この手間を「自由度の対価」と捉えられるかが分かれ目です。
目的別おすすめ選択
コーポレートサイト(企業HP)
10ページ以下の小規模サイトなら、ノーコード(STUDIO、Wix)がおすすめです。運用が楽で、コストパフォーマンスに優れます。
中〜大規模のコーポレートサイトはWordPressが適しています。ページ数の増加やSEO強化、機能追加に柔軟に対応できるためです。
ブログ・オウンドメディア
ブログ・オウンドメディアはWordPressをおすすめします。
- 記事管理機能が充実している
- SEOプラグインで記事ごとに最適化できる
- 大量の記事にも対応できる
- カテゴリ・タグ管理が柔軟
記事を資産として積み上げるメディア運営では、WordPressの拡張性が活きます。
LP(ランディングページ)
1ページ完結のLPは、ノーコード(ペライチ、STUDIO)が効率的です。デザインテンプレートが豊富で、スピード重視で公開できます。ツールによってはA/Bテストにも対応します。
ECサイト
商品数が少ない小規模ECは、ShopifyやSTORESなどEC専用サービスが向いています。決済など、EC特有の機能が最初から揃っているためです。
商品数が多い中〜大規模ECは、WordPress+WooCommerceが選択肢になります。カスタマイズ性と拡張性が決め手です。
ポートフォリオサイト
ポートフォリオはノーコード(STUDIO、Wix、Squarespace)がおすすめです。デザイン性の高いテンプレートが揃い、画像や動画を美しく見せられます。更新頻度が低くても、維持の手間がかからない点も利点です。
各ノーコードツールの特徴
Wix
Wixは800種以上のテンプレートを持つ、世界的に普及したツールです。ADI(AIによる自動作成)機能があり、アプリマーケットで機能を追加できます。
初めてサイトを作る方や、テンプレートから選んで手早く形にしたい方に向いています。
STUDIO
STUDIOは日本製のツールで、ノーコードの中ではデザインの自由度が高いのが強みです。アニメーション機能が充実し、CMS機能も備えます。
デザイン重視の方や、日本語サポートを重視する方に向いています。
ペライチ
ペライチは日本製の1ページ作成特化型ツールです。決済機能を備え、サポートが手厚いのが特徴です。
LPを短期間で公開したい方や、シンプルな1ページで十分な方に向いています。
Jimdo
JimdoはAIビルダー機能を持つ、運営実績の長いツールです。操作がシンプルで、多言語にも対応します。
とにかく簡単に作りたい方や、多言語サイトが必要な方に向いています。
移行時の注意点
ノーコード → WordPress
最大の課題はデザインの再構築です。ノーコードのデザインはそのまま移せないため、WordPress側で作り直しになります。URL構造が変わる場合は、SEO評価を引き継ぐ対応が必須です。
移行のポイント:
- 旧URLから新URLへの301リダイレクト設定
- Google Search Consoleでの設定
- 画像・テキストの計画的な移行
WordPress → ノーコード
プラグインで実現していた機能の代替が最大の課題です。ノーコード側に同等の機能がなければ、諦めるか外部サービスで補うことになります。記事数が多い場合は、コンテンツ移行の工数も見積もっておきましょう。
移行前に確認すべきこと:
- 必要な機能が本当にノーコードで実現できるか
- 長期的なコスト比較
- 将来の拡張計画との整合性
制作会社に依頼する場合
外注費用は、WordPressの方が高くなる傾向があります。構築にかかる工数が大きいためです。
WordPress制作の相場
| 規模 | 費用相場 |
|---|---|
| 小規模(5ページ程度) | 20〜50万円 |
| 中規模(10〜20ページ) | 50〜100万円 |
| 大規模(カスタム機能あり) | 100〜300万円以上 |
ノーコード制作の相場
| 規模 | 費用相場 |
|---|---|
| LP(1ページ) | 5〜20万円 |
| 小規模サイト | 10〜30万円 |
| 中規模サイト | 30〜80万円 |
依頼時のポイント
見積もり金額だけでなく、納品後の条件まで確認しましょう。
確認すべきこと:
- 運用・保守のサポート内容
- 修正・更新の費用
- 納品後の所有権(データ・アカウント)
- 他社への乗り換え時の対応
特に所有権と乗り換え時の対応は、契約前に書面で確認しておくとトラブルを防げます。
よくある質問
Q. 完全に無料でホームページは作れますか?
A. 可能ですが制限があります。WixやJimdoの無料プランは広告が表示され、独自ドメインも使えません。WordPressはソフト自体が無料でも、サーバー代とドメイン代がかかります。ビジネス用途では、有料プランまたはWordPressをおすすめします。
Q. WordPressは難しいですか?
A. 基本的な操作は1〜2週間で覚えられます。ただし、カスタマイズやトラブル対応にはある程度の知識が必要です。構築は制作会社に依頼し、更新作業だけ自社で行う方法もあります。
Q. ノーコードツールからWordPressに移行できますか?
A. 可能ですが、デザインの再構築が必要です。コンテンツ(テキスト・画像)は移行できますが、完全に同じ見た目の再現には手間がかかります。
Q. SEOに強いのはどちらですか?
A. 適切に設定すればどちらも上位表示は可能です。ただし、細かいチューニングや大規模サイトのSEOはWordPressが有利です。
まとめ
WordPressとノーコードの選択は、「拡張性を取るか、手軽さを取るか」で決まります。
WordPressがおすすめの場合:
- SEOを重視したブログ・メディアサイト
- 機能拡張が必要なサイト
- 長期運用を前提としたサイト
- オリジナルデザインにこだわりたい
ノーコードがおすすめの場合:
- 小規模なコーポレートサイト
- LP(ランディングページ)
- 運用の手間を減らしたい
- 短期間で公開したい
迷ったら、次の4点を順に整理してみてください。
- 目的を明確に: 何のためのサイトか、どんな機能が必要か
- 運用体制を考慮: 誰が、どれくらいの頻度で更新するか
- 予算とのバランス: 初期費用とランニングコスト、外注費用
- 将来の拡張性: 事業の成長に合わせられるか、移行の可能性
サイトの目的と運用体制が決まれば、選ぶべきツールは自然に絞られます。
関連記事
Web制作についてさらに詳しく知りたい方へ。
- ホームページ制作の費用相場ガイド - 費用の目安
- CMS比較ガイド2025 - CMSの選び方
- UI/UXデザインの基本 - デザインの考え方
- SEO内部対策の基本 - SEOの基礎知識
- Google Search Consoleの使い方 - サイト分析の方法
※本記事の情報は2025年1月時点のものです。各ツールの機能や料金は変更される可能性がありますので、最新情報は公式サイトをご確認ください。
Webサイト制作でお困りですか?
「自社でWordPressサイトを作りたい」「既存サイトをリニューアルしたい」「SEO対策を強化したい」
そんなお悩みに、EMPLAYがお応えします。
EMPLAYのHP制作サービス
SEO+AIO対応の成果が出るHP制作
- WordPress・モダンCMS対応
- SEO+AIO(AI検索最適化)対応設計
- 毎月10本のSEO記事を代行作成
- GA4に基づく継続改善
まずは無料相談から
「HPをリニューアルしたい」「SEOを強化したい」など、お気軽にご相談ください。