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デマンドジェネレーションキャンペーンとは?設定と活用のコツ

デマンドジェネレーションキャンペーンとは?設定と活用のコツ

「検索広告の成果は出ているが、予算を増やしてもクリックが伸びない」。Google広告を運用する中小企業でよくある悩みです。本記事では、Demand Gen(デマンドジェネレーション)キャンペーンの仕組みを解説します。あわせてP-MAXとの違い、設定手順、少額から試す予算配分の目安も紹介します。結論から言うと、検索が頭打ちのアカウントの次の一手として、Demand Genは有力な選択肢です。

デマンドジェネレーションキャンペーンとは

デマンドジェネレーション(Demand Gen)は、Googleの自社サービス面に配信できるキャンペーンです。配信先はYouTube・Discover・Gmailの3系統です。検索広告が「今探している人」に届くのに対し、Demand Genは「まだ検索していない人」に商品を知らせます。

2023年に提供が始まり、旧ファインド広告(Discovery広告)を引き継ぐ形で置き換わりました。大きな変化は、YouTubeのインストリームやショートに配信でき、動画を扱えるようになった点です。認知から比較検討までを1つのキャンペーンでカバーします。

検索広告が頭打ちになる理由

検索広告は「検索する人の数」以上には伸びません。地域や業種によっては、主要キーワードの月間検索数がそもそも少ないケースがあります。

この状態で予算を増やしても、表示機会の上限に当たりクリックは増えません。検索キャンペーンのインプレッションシェアが80〜90%に達しているなら、拡大余地は小さいと判断できます(目安)。

Demand Genが担う役割

Demand Genの役割は、検索される前の層に商品を見せて需要をつくることです。YouTubeやDiscoverを眺めている人に、画像や動画で興味を持ってもらいます。

その場でのコンバージョンだけでなく、指名検索やサイト再訪問の増加も狙いです。検索広告が「刈り取り」なら、Demand Genは「種まき」に当たります。

配信面と広告フォーマットの種類

配信面はYouTube・Discover・Gmailの3系統が中心です。フォーマットは動画・画像・カルーセルの3種類を使えます。

配信面主な掲載場所特徴
YouTubeインストリーム、ショート、インフィード動画中心。視聴中のユーザーに接触できる
DiscoverGoogleアプリなどのフィード情報を眺めている層に画像で訴求できる
Gmailプロモーション・ソーシャルタブメール一覧に自然な形で表示される

2025年のアップデート以降は、Googleディスプレイネットワークや動画パートナーへの拡張も選択できます(2026年時点)。チャネル設定で配信面を選べるため、P-MAXより面を制御しやすい構造です。

各フォーマットの使いどころは次のとおりです。

  • 動画広告: YouTube面が主戦場です。横16:9に加え、縦9:16があるとショートにも広がります。
  • 画像広告: 横1.91:1・正方形1:1・縦4:5を入稿できます。DiscoverとGmailの主力です。
  • カルーセル広告: 複数の画像をスワイプ形式で見せます。商品点数が多いECと相性のよい形式です。

入稿した画像・動画・見出し・説明文・ロゴは、配信面ごとに自動で組み合わされて表示されます。

P-MAX・ディスプレイ広告との違いと使い分け

違いは「配信面の範囲」と「制御できる度合い」です。面とオーディエンスを指定して需要喚起したいならDemand Gen、刈り取りの全自動化ならP-MAXが向きます。

項目Demand GenP-MAXディスプレイ広告
主な配信面YouTube・Discover・Gmail検索・ショッピング含む全面提携サイト・アプリ
配信面の制御チャネル単位で選択可ほぼ不可面の指定・除外が可能
オーディエンス指定指定した層に配信シグナル(参考情報)扱い指定した層に配信
主な役割需要の喚起刈り取りの自動最大化安価な認知・追跡配信

使い分けの目安は次の3つです。

  • 検索やショッピングも含めて自動で成果を最大化したい場合はP-MAXです。
  • 「誰に・どの面で」見せるかを自分で決めたい需要喚起はDemand Genです。
  • 低単価で広くリマーケティングを回したい場合はディスプレイ広告が候補です。

P-MAXとDemand GenはYouTubeやGmailなど配信面が一部重なります。併用する場合は、役割と計測するコンバージョンを分けて設計してください。

キャンペーン設定手順と推奨予算

設定は管理画面から8ステップで進めます。予算は「Google推奨の目安」と「少額で始める現実解」の2段構えで考えます。

  1. コンバージョン計測を整えます。タグ設置と目標設定がないと機械学習が働きません。
  2. 管理画面で「+新しいキャンペーン」をクリックします。
  3. 目標(見込み顧客の獲得など)を選び、タイプで「デマンド ジェネレーション」を選択します。
  4. 入札戦略を選びます。CVデータが少ないうちは「クリック数の最大化」も選択肢です。
  5. 日予算を設定します。
  6. 広告グループでオーディエンスを設定します。顧客リストやサイト訪問者などの自社データを軸にします。
  7. 類似セグメントやカスタムセグメントを追加し、画像・動画・見出し・説明文・ロゴを入稿します。
  8. 審査通過後に配信が始まります。学習期間の約2週間は大きな変更を避けます。

次に予算です。Googleのヘルプでは、目標CPA入札の日予算は「目標CPAの15倍以上」が目安とされています(2026年時点)。目標CPAが5,000円なら日予算75,000円という計算になり、中小の予算では現実的でない場合が多いはずです。

少額で試す場合の現実解

一般的な現場感覚としては、検索広告の予算の2〜3割、月3〜10万円からのテストが現実的です。月3万円(日1,000円前後)なら、画像広告のみ・オーディエンスは自社データと類似に絞ります。

入札は「クリック数の最大化」から始めます。コンバージョンが月20〜30件ほど計測できたら「コンバージョン重視」へ切り替える流れが堅実です。

成果判断は最低1か月、できれば2か月分のデータで行います。CVが少ないサイトでは、資料請求や電話タップなど手前のマイクロコンバージョンを設定し、学習に使える件数を増やします。

クリエイティブ制作のポイント(動画・画像)

成果を左右するのは「フィードに馴染むこと」と「サイズ展開を揃えること」の2点です。作り込みの豪華さよりも、この基本の徹底が効きます。

画像制作のポイントは次のとおりです。

  • 横1.91:1・正方形1:1・縦4:5の3サイズを各1枚以上用意します。サイズが欠けると配信面が減ります。
  • 同じデザインのサイズ違いで構いません。まず面を埋めることを優先します。
  • 文字の詰め込みは避け、商品や人物の写真を主役にします。広告色が強いと流し読みされます。

動画制作のポイントは次のとおりです。

  • 冒頭2秒で「何の商品か」が伝わる構成にします。スキップの判断はその間に行われます。
  • 横16:9に加えて縦9:16を用意すると、ショート面に配信が広がります。
  • 作り込んだCM風より、スマホ撮影と字幕の自然な動画が機能する場合も多くあります。

本数の目安は、画像3〜5枚・動画1〜2本・見出し3〜5本・説明文2〜4本です(経験則)。最初から量産せず、この規模で開始して成果の出た訴求を残します。月1回はクリック率などを確認し、成績最下位のクリエイティブを入れ替えます。

成果が出やすい業種と向かないケース

ビジュアルで魅力が伝わる商材や、検討期間が長い商材に向きます。逆に「今すぐ」需要だけで完結する業種には向きません。

成果が出やすい例は次のとおりです。

  • EC・食品・アパレルなど、写真で欲しくなる商材
  • 旅行・住宅・リフォーム・美容など、検討が長くイメージ訴求が効く商材
  • BtoBのセミナー集客や資料請求など、手前のCVを取りに行くリード獲得
  • 社風や働く人を見せたい採用募集

一方、向かないケースもあります。

  • 鍵開けや水道修理など、緊急の検索でほぼ完結する業種
  • 検索広告のインプレッションシェアにまだ拡大余地がある段階
  • 画像・動画を用意し、更新し続ける体制がない場合
  • 計測が未整備で、月間CVが数件しかない場合

「向かない」の多くは時期の問題です。検索を使い切り、計測とクリエイティブの体制が整った段階で再検討すれば十分です。

よくある質問

月3万円ほどの少額でも配信できますか?

配信できます。日予算1,000円程度でも、画像のみ・オーディエンスを絞ればテストとして成立します。ただし学習データが貯まりにくいため、成果判断には1〜2か月かける前提でいてください。

ファインド広告(Discovery広告)とは何が違いますか?

Demand Genはファインド広告の後継で、2023〜2024年にかけて自動移行されました。追加された主な機能は、YouTubeインストリーム・ショートへの配信と動画対応です。従来のDiscover・Gmailなどの配信面は引き継がれています。

動画素材がなくても始められますか?

始められます。画像だけでもDiscover・Gmail・YouTubeのフィード面には配信されます。ただし動画があるとYouTube面が広がるため、スマホ撮影の簡易動画でも追加する価値があります。

成果はどの指標で判断すればよいですか?

CPAだけでなく、指名検索数やビュースルーコンバージョンも合わせて見ます。Demand Genは「広告を見た後に検索して戻ってくる」行動が起きやすいためです。配信開始前後で指名検索の表示回数を比べると、間接効果を把握しやすくなります。

まとめ

  • Demand GenはYouTube・Discover・Gmailに配信し、「検索前の層」に届くキャンペーンです
  • P-MAXとの違いは配信面の範囲と制御性です。面と相手を指定した需要喚起ならDemand Genを選びます
  • 少額で試すなら検索予算の2〜3割・月3〜10万円、画像3〜5枚と動画1〜2本が現実的な起点です
  • 学習期間の約2週間は設定変更を避け、成果判断は1〜2か月のデータで行います
  • 検索広告の頭打ち(インプレッションシェア)を確認してから着手すると失敗しにくくなります

次の一歩は、現在の検索キャンペーンのインプレッションシェアの確認です。拡大余地が小さいと分かったら、画像3枚を用意してDemand Genの少額テストを設計してみてください。

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株式会社EMPLAY 編集部

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