「HubSpotって何ができるの?」「無料で使えるって本当?」「Salesforceとの違いは?」
HubSpot(ハブスポット)は、CRM(顧客関係管理)を中心に、マーケティング・営業・カスタマーサービスを統合したプラットフォームです。CRMは期限なしの無料で使い始められ、中小企業から大企業まで幅広く導入されています。
本記事では、無料CRMの始め方から各機能の使いどころ、有料プランとの違いまでを解説します。
HubSpotとは
概要と特徴
HubSpotは、無料CRMを土台に顧客データを1か所で管理できる統合プラットフォームです。「インバウンドマーケティング」を提唱した米HubSpot社が提供しています。
強みは「無料の範囲が広いこと」と「部門をまたぐデータの一元化」の2点です。
- CRM(顧客管理)が完全無料
- マーケティング・営業・サービスの情報を同じ顧客データに紐付け
- 直感的なUIで、専任担当がいなくても運用しやすい
- フォーム、メール配信など無料ツールが豊富
- HubSpot Academyなど無料の学習コンテンツが充実
インバウンドマーケティングとは
インバウンドマーケティングとは、顧客に「見つけてもらう」ことを起点にする手法です。
- アウトバウンド(従来型): テレアポ、DM、広告など、企業側からアプローチする
- インバウンド: ブログ・SEO・SNS・ホワイトペーパーなどで、顧客側から来てもらう
HubSpotの機能は、このインバウンドの実践を前提に設計されています。ブログで集客し、フォームでリード化し、メールで育成する流れを1つで完結できます。
製品ラインナップ
HubSpotは、無料CRMの上に目的別の5つの「Hub」を載せる構成です。必要なHubだけを契約できるため、スモールスタートに向いています。
- Marketing Hub: メール配信・フォームなどマーケティングの自動化
- Sales Hub: 商談管理・メールトラッキングなど営業支援
- Service Hub: 問い合わせ対応などカスタマーサービス
- CMS Hub: Webサイト・ブログの構築
- Operations Hub: 外部ツールとのデータ連携・自動化
CRMはすべてのHubの共通基盤で、どの構成でも無料で使えます。
料金プラン
無料ツール
無料プランだけでも、顧客管理からリード獲得までの基本業務は一通りこなせます。
完全無料で使える機能:
- CRM(顧客管理)
- Eメールマーケティング(月2,000通)
- フォーム
- ランディングページ
- ライブチャット
- 基本的なレポート
有料プラン(Marketing Hub)
有料プランは、自動化とレポートの高度さで3段階に分かれます。
| プラン | 月額 | 特徴 |
|---|---|---|
| Starter | $20〜 | 基本的なMA機能 |
| Professional | $890〜 | 本格的なMA |
| Enterprise | $3,600〜 | 大規模向け |
無料と有料の違い
実務上の分かれ目は「メール配信量」と「自動化の柔軟さ」です。月2,000通超の配信や高度な自動化が必要になったら有料を検討しましょう。
| 機能 | 無料 | Starter | Professional |
|---|---|---|---|
| 連絡先数 | 無制限 | 1,000 | 2,000 |
| メール送信 | 月2,000 | 月5倍 | 月10倍 |
| フォーム | ○ | ○ | ○ |
| 自動化 | 限定的 | 基本 | 高度 |
| レポート | 基本 | 基本 | 高度 |
| HubSpotロゴ | あり | なし | なし |
無料CRMの始め方
アカウント作成から運用開始までは3ステップです。
Step 1: アカウント作成
登録は数分で完了し、クレジットカードの入力も不要です。
- hubspot.jp にアクセス
- 「無料で始める」をクリック
- メールアドレス・会社名を入力
- アカウント作成完了
Step 2: 初期設定
最初に自社の基本情報と営業プロセスを設定します。特にパイプライン(商談ステージ)は、後の運用のしやすさを左右します。
- 会社情報
- ユーザーの追加
- 通貨・タイムゾーン
- パイプライン(営業プロセス)
Step 3: データのインポート
既存の顧客データを取り込めば、その日から一元管理を始められます。連絡先・会社・取引(商談)・製品の4種類をインポート可能です。方法はCSVアップロードが最も手軽で、他CRMからの移行ツールやAPI連携もあります。
CRM機能の活用
連絡先管理
連絡先(コンタクト)は、HubSpotのすべての活動の起点になるデータです。名前・メール・電話などの基本情報に加え、メール開封やページ閲覧などの行動履歴が自動で蓄積されます。
このため「誰が今、自社に関心を持っているか」を把握できます。商談情報も同じ画面から確認できます。
会社管理
会社単位でも情報を管理でき、連絡先と自動で紐付きます。会社名・業種・従業員数のほか、所属する担当者・取引履歴・活動履歴を1画面で見渡せます。BtoBでは会社軸で商談が動くため、この紐付けが抜け漏れ防止に効きます。
取引(商談)管理
商談はパイプラインにカード形式で表示され、ドラッグ&ドロップで進捗を管理できます。
デフォルトのステージ:
- 予定(Appointment)
- 適格(Qualified)
- プレゼンテーション(Presentation)
- 意思決定者へ(Decision Maker)
- 契約送付(Contract Sent)
- 成約(Closed Won)
ステージ名は自社の営業プロセスに合わせて自由に変更できます。
タスク・活動管理
電話・メール・ミーティング・メモ・タスクを顧客ごとに記録できます。活動が時系列で残り、引き継ぎや対応漏れのチェックに役立ちます。
マーケティング機能
Eメールマーケティング
無料プランでも月2,000通までメール配信ができます。ドラッグ&ドロップのエディターで、HTMLの知識がなくてもメールを作成可能です。宛名のパーソナライズや開封・クリック計測にも対応しています。A/Bテストは有料です。
フォーム
問い合わせ・資料請求・ニュースレター登録・アンケートなどのフォームを無料で作成できます。送信データはCRMに自動登録されるため、転記作業が不要です。埋め込みコードで自社サイトに設置でき、送信後のアクションも設定できます。
ランディングページ
キャンペーン用のランディングページも無料で作成できます。テンプレートとドラッグ&ドロップ編集で、公開まで完結します。A/Bテストは有料です。
ブログ
CMS Hubを使えば、SEOを意識したブログ運用ができます。SEOの改善提案、CTA(行動喚起ボタン)の挿入、記事ごとのパフォーマンス分析が主な機能です。
営業機能(Sales Hub)
メールトラッキング
送った営業メールを相手が「いつ開封したか」がわかります。リンクのクリックや添付ファイルの閲覧も追跡できるため、関心度の高いタイミングで追客できます。
ミーティング予約
日程調整の往復メールをなくせる機能です。GoogleカレンダーやOutlookと連携し、空き時間だけを相手に提示。相手は予約リンクから都合の良い時間を選ぶだけです。リマインダーも自動送信されます。
ドキュメント
提案書や資料を共有リンクで送り、閲覧状況を追跡できます。どのページをどれくらい見たかがわかり、相手の関心に合わせて商談に臨めます。
シーケンス(有料)
シーケンスは、営業メールのフォローアップを自動化する有料機能です。
例: 1日目: 初回メール送信 ↓(開封しなかったら) 3日目: フォローアップメール ↓(返信がなかったら) 7日目: 最終リマインド
手動でのフォロー漏れを防ぎ、追客を仕組み化できます。
自動化(ワークフロー)
無料でできる自動化
無料プランの自動化は「フォーム送信後のアクション」が中心です。サンクスメールの送信、担当者への通知、リストへの追加といった定型処理を自動化できます。
有料プランの自動化
複雑な条件分岐を伴う自動化には、Marketing Hub Professionalが必要です。リード行動に応じたスコアリングや、ナーチャリングシナリオを組めます。
レポート・分析
無料で見られるレポート
無料プランでも、マーケティングと営業の基本指標は確認できます。
- マーケティング: メールパフォーマンス、フォームの送信数、ページビュー
- 営業: パイプライン、取引の予測、活動レポート
ダッシュボード
複数のレポートをまとめたカスタムダッシュボードを作成できます。新規連絡先数・商談金額・成約率・活動件数などを並べ、1画面でチームの状況を確認できます。
Salesforceとの違い
結論から言うと、コストと使いやすさ重視ならHubSpot、高度なカスタマイズが必要ならSalesforceです。
| 項目 | HubSpot | Salesforce |
|---|---|---|
| 無料プラン | あり(充実) | なし |
| 使いやすさ | 直感的 | 学習コスト高 |
| 導入規模 | 中小〜大企業 | 中〜大企業 |
| カスタマイズ | 中程度 | 高度 |
| 価格 | 比較的安価 | 高価 |
| MA機能 | 統合 | 別製品 |
HubSpotが向いている:
- 中小企業で、まず無料から試したい
- MA・CRMを1つのツールで統合したい
- 専任担当を置かず、使いやすさを重視したい
Salesforceが向いている:
- 大企業で、高度なカスタマイズが必要
- 既にSalesforceを導入済みで拡張したい
よくある質問
Q. 本当に無料で使えますか?
A. はい、CRMと基本的なマーケティング・営業ツールは完全無料です。ただし、高度な自動化や大量のメール配信には有料プランが必要です。
Q. 日本語に対応していますか?
A. はい、管理画面、ヘルプ、サポートすべて日本語に対応しています。
Q. 他のツールと連携できますか?
A. はい、1,000以上のアプリと連携可能です。Slack、Zoom、Google Workspace、Salesforceなど主要なツールに対応しています。
Q. 無料から有料プランへの移行は簡単ですか?
A. はい、データはそのまま引き継がれます。必要なHubだけを段階的にアップグレードできます。
まとめ
HubSpotは、無料から始められるCRM・MAツールです。導入のポイントは「小さく始めて段階的に広げる」ことに尽きます。
- まずは無料で始める
- CRMで顧客管理、フォームでリード獲得、メールでナーチャリング
- データを一元管理する
- マーケティングと営業の情報を紐付け、顧客の行動を可視化
- 段階的に拡張する
- 成果が出てから有料プランへ。必要なHubだけを追加
- 学習リソースを活用する
- HubSpot Academy(無料)で操作と考え方を習得
まずは無料アカウントを作成し、顧客リストを取り込んで使い勝手を確かめてください。
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※本記事の情報は2025年1月時点のものです。HubSpotの機能や料金は変更される可能性がありますので、最新情報は公式サイトをご確認ください。
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