Web制作

ホームページを自分で更新する方法|CMS化の手順と外注との分担

ホームページを自分で更新する方法|CMS化の手順と外注との分担

更新のたびに制作会社へ依頼し、費用と待ち時間が発生していませんか。お知らせ1行の修正に数千円かかる状態では、更新そのものが億劫になります。この記事では、自分で更新できる範囲の見極め方、既存サイトをCMS化する手順と費用、外注との分担設計を解説します。結論は「全部自分で」ではなく、触る範囲を絞った体制づくりです。

「更新は制作会社任せ」の何が問題か(費用・スピード)

最大の問題は、費用そのものより「反映までの待ち時間」と「頼むのをためらう心理」です。この2つが重なると、サイトの情報は古いまま放置されます。

まず費用です。文言修正や画像差し替えの外注費は、1回あたり数千円〜1万円程度が目安です(2026年時点)。月に数回の更新が積み重なると、年間で10万円を超える例も珍しくありません。金額以上に「この程度で頼むのは気が引ける」という遠慮が、更新の先延ばしを招きます。

次にスピードです。依頼から反映まで、見積や確認を挟んで数日〜1週間かかるのが一般的です。臨時休業の告知やキャンペーン情報など、今日出したい情報に間に合いません。求人の締め切り変更が反映されず、応募者を混乱させる例もあります。

更新が止まったサイトは、訪問者に「この会社は今も動いているのか」という不安を与えます。情報の鮮度は信頼に直結するため、更新体制の見直しは経営課題として扱うべきです。

自分で更新できる範囲とCMSの仕組み

CMSを導入すれば、文章と画像の更新は専門知識なしで自社でできます。ただし、デザインや構造の変更まで自分で行うのは現実的ではありません。

CMS(コンテンツ管理システム)は、管理画面からサイト内容を編集できる仕組みです。WordPressやSTUDIO、Wixなどが代表例です。ブログを書く感覚で文字を直し、写真を差し替えられます。

一方で、CMSがあれば何でも自分でできるわけではありません。自社更新に向く作業と外注すべき作業の目安は、次のとおりです。

更新内容自社更新理由
お知らせ・ブログの投稿管理画面の入力だけで完結する
営業時間・料金など数字の修正文字の書き換えのみで済む
写真・バナーの差し替えサイズと容量に注意が必要
ページのレイアウト変更表示崩れの原因になりやすい
メニュー構造・フォームの改修×サイト全体に影響が及ぶ

「◎と○は自社、△と×は外注」と覚えておくと、判断に迷いません。

既存サイトをCMS化する方法と費用

方法は「部分CMS化」「既存デザインのまま移行」「リニューアル」の3つです。部分CMS化なら10万円前後から、全面リニューアルは50万円以上が費用の目安です。

方法費用目安期間目安向いているケース
お知らせ・ブログのみCMS化10万〜30万円2週間〜1か月今のデザインに不満がない
既存デザインのままCMS移行30万〜80万円1〜2か月デザインを保って全体を更新したい
CMS前提でリニューアル50万〜150万円2〜3か月デザインも構成も見直したい

金額はページ数や機能で変わるため、複数社の見積で比較してください。進め方は次の手順が基本です。

  1. 更新したい箇所と頻度を洗い出す(お知らせ・実績・求人など)
  2. 洗い出した箇所を「自社で更新」「外注のまま」に仕分ける
  3. CMS化する範囲を決め、複数社から見積を取る
  4. 移行後にテスト投稿し、操作性と表示を確認する
  5. 更新マニュアルとアカウント権限を受け取る

大切なのは、更新頻度の高い箇所だけをCMS化することです。年1回しか触らないページまで含めると、費用が膨らむだけです。

自社更新と外注の分担ライン(お知らせは自社・構造は外注)

基本線は「中身(文章・画像)は自社、器(構造・デザイン)は外注」です。この線引きが曖昧なままだと、事故と丸投げの両方が起きます。

自社が持つのは、お知らせ、ブログ、実績やお客様の声の追加、スタッフ紹介、営業日の変更などです。いずれも既存の型に文章と画像を流し込む作業で、壊れるリスクが小さい領域です。

外注に残すのは、新しいレイアウトのページ追加、ナビゲーション変更、フォーム改修、システムやプラグインの更新です。これらはサイト全体に影響するため、専門知識のある側が持つべき領域です。

注意したいのが「全部自分で更新できるようにしてほしい」という依頼です。全権限を持つと、触ってはいけない設定にまで手が届きます。保守の現場では、善意の担当者が設定を触って表示を崩す事故が繰り返されています。できる範囲を広げるより、触れる範囲を絞るほうが更新は長続きします。

更新担当者の育て方と属人化防止

担当者は2人以上にし、操作手順を記録に残すのが基本です。1人に任せきりにすると、退職や異動で更新が止まります。

育成は小さく始めます。

  1. 最初は「お知らせの投稿」だけを任せる
  2. 下書き→プレビュー→公開の流れを3回ほど一緒に行う
  3. 慣れたら画像差し替えや文言修正へ範囲を広げる
  4. 迷う作業は「触らずに外注へ相談」を合言葉にする

属人化を防ぐ仕組みも同時に整えます。アカウントは会社ドメインのメールで、担当者ごとに発行します。スクリーンショット付きの手順書を用意し、作成を制作会社へ依頼するのも有効です。退職時のパスワード変更と権限削除も忘れずに行ってください。

更新時にやりがちな事故と防止策

事故の大半は「触ってはいけない場所に触れる権限があった」ことが原因です。権限設計とバックアップで、ほとんどは未然に防げます。

事故の例よくある原因防止策
表示が崩れたテーマやCSSを直接編集した編集者権限のみ付与し、テーマ編集を不可にする
画面が真っ白になったプラグインを不用意に更新したシステム更新は外注の作業範囲にする
ページが消えた誤操作で固定ページを削除した自動バックアップと復元手順を用意する
表示が重くなった原寸の写真をそのまま載せた幅1200px・500KB以下など目安を決める
原因者が特定できない全員で管理者アカウントを共用した担当者ごとにアカウントを分ける

権限の考え方はシンプルです。WordPressなら「管理者」は外注か社内責任者1人に限定します。日常の更新を「編集者」権限で行えば、テーマ編集やプラグイン操作による事故はほぼ防げます。あわせて自動バックアップを設定し、壊れても戻せる状態を確保してください。

更新しやすいサイトを作るための発注時の要望

これから作る場合は、発注時に「誰が・何を・どの頻度で更新するか」を伝えてください。完成後にCMS化を追加するより、最初から組み込むほうが安く済みます。

見積依頼や打ち合わせでは、次の6点を要望として伝えます。

  1. 自社で更新したい箇所を具体的に伝える(お知らせ・実績・求人など)
  2. 担当者ごとに編集者権限のアカウント発行を依頼する
  3. スクリーンショット付きの更新マニュアルを納品物に含める
  4. 専門知識のいらない編集画面(ブロックエディタなど)を指定する
  5. 自動バックアップと復元手順の説明を求める
  6. 引き渡し時に1時間程度の操作レクチャーを依頼する

この要望へ具体的な提案で応えてくれる会社は、運用まで見据えた設計ができる会社です。発注先を見極める材料にもなります。

よくある質問

HTMLの知識がなくても本当に更新できますか?

できます。CMSの管理画面は文書作成ソフトに近い操作感で、文章と画像の更新は入力だけで完結します。ただしレイアウト変更には知識が必要なため、そこは外注に残すのが安全です。

既存サイトのCMS化にはどれくらいの期間がかかりますか?

お知らせ部分だけの部分CMS化なら、2週間〜1か月が目安です。サイト全体の移行やリニューアルを伴う場合は、2〜3か月を見込んでください。移行中も、現サイトは通常どおり公開を続けられます。

自分で更新すれば保守契約は不要になりますか?

不要にはなりません。日々の更新代行と、バックアップ・セキュリティ対策・システム更新などの保守は別物です。自社更新に切り替える場合も、保守部分の契約は残すことをおすすめします。

更新して表示が崩れたときは、どうすればよいですか?

まず直前に触った箇所を元に戻し、直らなければ操作をやめて保守会社へ連絡します。自動バックアップがあれば、崩れる前の状態に復元できます。焦って操作を重ねるほど、原因の特定が難しくなります。

まとめ

  • 更新の外注依存は、費用より「待ち時間」と「遠慮による放置」が問題
  • CMSを使えば、文章と画像の更新は自社で完結できる
  • 分担の基本線は「中身は自社・構造とデザインは外注」
  • 日常更新は編集者権限で行い、管理者権限は限定する
  • 部分CMS化は10万円前後からが目安。まず更新箇所の洗い出しから

次の一歩は、直近3か月で「更新したかったのにできなかった箇所」の書き出しです。それがそのままCMS化すべき範囲となり、見積依頼の要件になります。

既存サイトのCMS化や、自社で更新しやすいホームページへの改善は、EMPLAYのホームページ制作サービスで支援しています。更新範囲の切り分けや権限設計を含めて設計しますので、無料相談からお気軽にご相談ください。

関連記事

株式会社EMPLAY 編集部

中小企業のWeb集客・DX推進を支援するEMPLAYが、現場で得た実践知をもとに執筆・監修しています。運営会社について