「サービスの紹介ページを作りたいが、コーポレートサイトと分けるべきか」と迷う企業は少なくありません。この記事では、サービスサイトとコーポレートサイト・LPの違い、成果につながるページ構成、費用の目安を解説します。結論、サービスサイトは「商談を後押しする営業資料」として設計すると成果が変わります。
サービスサイトとは|コーポレートサイト・LPとの違い
サービスサイトとは、特定の商品・サービスの情報に特化したWebサイトです。会社全体を紹介するコーポレートサイトとは、目的も読者も異なります。
3つのサイトの違いを整理すると、次のとおりです。
| 項目 | コーポレートサイト | サービスサイト | LP |
|---|---|---|---|
| 目的 | 会社の信頼性を伝える | サービスの検討を進める | 広告からの即時CV |
| 主な読者 | 取引先・求職者・株主 | 見込み客 | 広告をクリックした人 |
| ページ数 | 10〜30ページ | 5〜15ページ | 1ページ |
| ゴール | 会社への安心感 | 問い合わせ・資料請求 | 申し込み・登録 |
コーポレートサイトは「会社の顔」、サービスサイトは「営業担当者」、LPは「チラシ」と考えると整理しやすくなります。1つのサイトに全てを詰め込むと、どの読者にも刺さらない構成になりがちです。読者と目的を分けることが、サイト設計の出発点です。
サービスサイトを分けるべき会社・分けなくていい会社
複数の事業を持ち、サービスごとに顧客層が異なる会社は分ける価値があります。単一事業で顧客層も1つなら、コーポレートサイト内の紹介ページで十分です。
分けるべき会社の特徴は次のとおりです。
- 事業が複数あり、顧客層や検索キーワードが異なる
- サービス名での指名検索が発生している
- 広告やSEOでサービス単体の集客を強化したい
- 採用情報と営業情報が混在し、導線が分かりにくい
一方、次に当てはまる場合は無理に分ける必要はありません。
- 単一事業で、読者がコーポレートサイトとほぼ重なる
- サイトを更新する人員・時間を確保できない
- 創業間もなく、まず会社の信頼性を伝える段階にある
サイトが2つになれば、管理と更新の手間もその分増えます。運用が追いつかず放置された古いサイトは、かえって信頼を損ねます。迷う場合は、まずコーポレートサイト内のサービスページを充実させるのが安全です。
成果につながる標準ページ構成
標準構成は「トップ・課題と解決・機能・料金・事例・FAQ・問い合わせ」の7種類です。訪問者の検討段階に合わせ、必要な情報へ最短で届く導線を設計します。
前提は「商談支援サイト」という設計思想
BtoBの現場では、営業が商談後に「詳細はこちらです」とサイトのURLを送る使い方が定着しています。つまり訪問者の多くは、既に営業と接触済みの検討後期層です。
この前提に立つと、サイトの役割は新規客への売り込みだけではありません。検討者が上司や関係部署に説明するための「比較・稟議の材料置き場」でもあります。料金や導入条件を出し惜しみすると社内説明が進まず、商談が止まります。
標準7ページの役割
- トップページ: 誰のどんな課題を解決するかを最初の一文で伝えます
- 課題・選ばれる理由: 読者の悩みを言語化し、解決アプローチを示します
- 機能・サービス詳細: できること・できないことを具体的に書きます
- 料金: プランと目安金額、課金体系を明示します
- 導入事例: 課題→施策→結果の順で紹介します
- FAQ: 商談で繰り返し聞かれる質問を載せます
- 資料請求・問い合わせ: 入力項目を絞り、送信の負荷を下げます
料金ページ・事例ページの作り込みが商談の質を決める
検討後期の訪問者が最も見るのは、料金と事例のページです。この2ページの情報量が、商談の質と受注率を左右します。
料金ページで「詳細はお問い合わせください」だけの記載は避けます。個別見積もりの商材でも、目安のレンジやプラン比較表は掲載できます。金額の目安が事前に分かれば、予算の合わない問い合わせが減ります。結果として、初回の商談から具体的な話に入れます。
事例ページは「導入前の課題→実施した施策→得られた結果」の順で構成します。読者は自社と近い事例を探すため、業種や従業員規模を明記します。成果の数字が出せない場合も、担当者の声など定性情報で補えます。事例掲載の同意は受注時に取り付けておくと、公開までが速くなります。
サービスサイトのSEO・AI検索対策
サービスサイトは「サービス分野名+課題」の検索を受け止める器になります。2026年時点では、従来のSEOに加えてAI検索への対応も欠かせません。
SEOの基本は次のとおりです。
- 「カテゴリ名+比較」「課題+解決方法」などの検索語にページを対応させる
- ページタイトルとH2に検索語を自然に含める
- FAQページにFAQ用の構造化データを設定する
AI検索(検索エンジンやChatGPTのAI回答)では、AIが引用しやすい書き方が有効です。各見出しの直後に結論を書く、料金や機能などの事実情報を明記する、FAQを整備する、の3点が基本です。あいまいな表現よりも、具体的な数値や条件を書いたページの方が引用されやすい傾向があります。
制作費用の目安とスケジュール
制作会社に依頼する場合、費用は50万〜300万円、期間は2〜4カ月が目安です(2026年時点)。ページ数とデザインの作り込みで変わります。
| 規模 | ページ数 | 費用の目安 | 期間の目安 |
|---|---|---|---|
| 小規模(テンプレート活用) | 5〜8ページ | 50万〜100万円 | 1〜2カ月 |
| 標準(オリジナルデザイン) | 8〜15ページ | 100万〜300万円 | 2〜4カ月 |
| 大規模(機能開発あり) | 15ページ以上 | 300万円以上 | 4カ月以上 |
進行は「要件定義→構成設計→デザイン→実装→公開」の順です。最も時間を割くべきは要件定義で、ここで「誰に何を伝えるサイトか」を固めます。原稿や事例素材の準備が遅れると全体が延びるため、着手前に社内の素材を棚卸ししておきます。
リニューアルのタイミング
代表的なサインは「サービス内容と記載のずれ」と「問い合わせの質の低下」の2つです。次のいずれかに当てはまれば検討時期です。
- 料金・機能・プランの記載が実態と合っていない
- 営業が商談で「サイトの情報は古いので」と補足し始めた
- スマホでの表示崩れや表示速度の遅さが目立つ
- 検索順位と問い合わせ数が半年以上下がり続けている
特に2つ目は、現場でよくあるサインです。営業がサイトを商談で使わなくなったら、商談支援の機能を失っています。全面リニューアルの前に、料金と事例だけ先に更新する部分改修も選択肢です。
よくある質問
サービスサイトとLPはどちらを先に作るべきですか?
比較検討される商材なら、サービスサイトが先です。LPは広告運用とセットで効果を発揮するため、広告予算が決まってから作る方が無駄がありません。単発の訴求はLP、検討の受け皿はサービスサイトと役割が異なります。
ドメインはコーポレートサイトと分けるべきですか?
運用のしやすさでは、サブディレクトリ(例: example.co.jp/service/)が第一候補です。既存ドメインの評価を活かしやすいのが利点です。ブランドを完全に分けたい場合や事業売却の可能性がある場合は、独自ドメインを選びます。
複数のサービスを1つのサービスサイトにまとめてもいいですか?
顧客層が同じなら、まとめて問題ありません。顧客層が異なる場合は訴求がぼやけるため、分離を推奨します。判断基準は「トップページの一文が全サービスの顧客に刺さるか」です。
公開後はどこを更新すればいいですか?
優先度が高いのは、事例の追加と料金の最新化です。事例は四半期に1本を目安に増やすと、検討者への説得力が積み上がります。FAQも、商談で新しく聞かれた質問を随時追加します。
まとめ
- サービスサイトは特定サービスに特化したサイトで、コーポレートサイトとは役割が異なる
- 分けるかどうかは、事業数・顧客層・運用体制の3点で判断する
- 訪問者の多くは営業接触済みの検討後期層。「商談支援サイト」として設計する
- 商談の質を決めるのは、料金ページと事例ページの情報量
- 次の一歩: 自社のサービスページに「料金の目安」と「事例」があるか確認する
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