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Googleショッピング広告の始め方|商品フィード作成と審査対策

Googleショッピング広告の始め方|商品フィード作成と審査対策

自社の商品が、Google検索の結果に画像と価格つきで並ぶ。あの枠に出すには、通常の検索広告とは別の準備が要ります。広告文を書く代わりに、商品1点ずつのデータをGoogleへ渡し、その内容が自社サイトの表示と一致した状態を保ち続ける必要があるからです。

キャンペーンの作り方より前に片づける必要があるのが、商品データの整備と審査です。商品データが整っていない状態でキャンペーンだけ作っても、広告は1件も表示されません。

この記事では、Merchant Centerの開設から配信までを順に扱います。必要な属性、フィード登録方法の選び方、審査で止まる箇所と直し方、標準ショッピングとP-MAXの使い分け、在庫と価格の不一致で配信が止まる仕組みまでを、2026年9月時点の公式情報にあたりながら整理しました。

ショッピング広告に必要な2つのアカウント

ショッピング広告を出すには、Google広告アカウントだけでは足りません。商品データを保管する「Google Merchant Center」と、広告を配信する「Google広告」の2つを開設し、両者をリンクさせます。この分業を理解しておくと、問題が起きたときにどちらの管理画面を見ればよいか判断できます。

商品の情報を直すのはMerchant Center、予算や入札を直すのはGoogle広告という切り分けで、Merchant Centerの審査に通った商品だけが掲載対象になります。入稿するものが広告文ではなく商品データなので、Googleは受け取ったデータからカード状の広告を生成します。商品タイトルや画像の質が、そのまま広告の見え方を左右します。公式ヘルプでも、両方のアカウントを開設してリンクすること、最新の商品データを少なくとも30日おきに送信することが要件とされています(ショッピング広告に関する要件、2026年9月時点)。Google広告アカウントがまだなら、Google広告の始め方とアカウント開設手順を先に済ませてください。

Merchant Centerの開設とサイトの所有権確認

最初の関門は、扱っているサイトが自社のものだとGoogleに示す作業です。ここを飛ばすと商品データを入れても掲載されないので、アカウントを作ったら真っ先に片づけます。作業は「確認」と「申し立て」の2段階に分かれていて、名前が似ているぶん混乱しやすい部分です。

Googleのヘルプによれば、確認とは自分がそのサイトの所有者であることをGoogleに知らせる手続きで、申し立ては確認済みのURLとMerchant Centerアカウントを結びつける手続きを指します(ショップのウェブサイトの所有権の確認と申請、2026年9月時点)。確認だけ済ませて申し立てを忘れると、いつまでも商品が有効になりません。

確認方法は複数あり、サイトの作り方によって現実的な選択肢が変わります。自社で触れる範囲を基準に選ぶのが実務的です。

確認方法向いているケース必要になるもの
ECプラットフォーム連携Shopifyなどを使っている管理画面のログイン権限
HTMLタグの追加テンプレートを編集できるheadタグの編集権限
HTMLファイルの設置サーバーへ直接置けるFTPなどの接続手段
Google タグ マネージャー既にGTMを導入しているコンテナの公開権限
Google アナリティクス既にGA4を導入している対象プロパティの編集権限

どれを選ぶかは「今すぐ自分だけで完了できるか」で決めて構いません。GA4やGTMを既に入れているならその方法が最短です。必要な情報が既にGoogleへ登録されていれば自動的に確認されるとも説明されているため、まず管理画面で済んでいないか見てください。

商品データ(フィード)に入れる主要な属性

商品データは、1行が1商品に対応する表だと考えると分かりやすくなります。列にあたるのが「属性」で、id や title のような英語の名前が決まっています。ここで求められる粒度を先に把握しておかないと、社内の商品マスタから書き出したデータをそのまま使えず、作り直しになりがちです。

属性には必須のものと省略できるものがあり、商品の種類や国によって扱いが変わります。以下は日本向けの一般的な商品で中心になる属性を、商品データ仕様(2026年9月時点)から整理したものです。登録前に、自社の商材に固有の条件がないかを公式ページで確認してください。

属性役割主な入力ルール
id一意な識別子最大50文字。SKUが分かりやすい
title商品名最大150文字。ページの表記と合わせる
description商品説明最長5,000文字。商品ページと一致
link商品ページのURLhttp または https で始まるURL
image_link商品画像のURL最小サイズは商品カテゴリで異なる。商品データ仕様で確認する
availability在庫状況in_stock / out_of_stock / preorder / backorder
price価格ISO 4217の通貨コード。小数点はピリオド
brandブランド名最大70文字。消費者が認識する名称
gtinJANコードなどの識別番号最大50文字。有効な値のみ
mpnメーカー品番最大70文字。メーカー割当のみ
condition状態new / refurbished / used

画像サイズは変更が予告されている項目です。商品データ仕様には「すべての商品画像に 500×500 ピクセル以上の新しい画像サイズ要件が適用されます。新しい要件の適用は 2027 年 1 月 31 日に開始されます」と記載されています(2026年9月時点)。現行の最小サイズは商品カテゴリによって異なるため、登録前に同ページで自社の商材の条件を確認してください。

この一覧は、手作業で埋められる列と、システムから出さないと維持できない列に分かれます。price と availability は変動するため、人が書き換える運用では追いつきません。逆に id や brand はほとんど変わらず、初回だけ整えれば済みます。この違いが次の登録方法の選び方に直結します。

識別番号は条件付きの必須項目です。仕様では gtin は既知のGTINがある商品で必須とされ、GTINがない商品では mpn が求められます。JANコードを持たない自社製造品では、どの組み合わせで登録するかを先に決めてください。

タイトルも成果に効きます。ブランド名・商品名・容量やサイズ・色など、購入者が検索窓に打ちそうな要素を読める語順で並べ、重要な語は前半に置きます。なお仕様は毎年更新され、2026年には video_link 属性の追加などが案内されています(商品データ仕様の更新のお知らせ、2026年9月時点)。

フィードの登録方法をどう選ぶか

商品データをMerchant Centerへ渡す方法は複数あり、どれを選ぶかで運用の手間が大きく変わります。判断軸は「商品点数」「価格や在庫の変動頻度」「社内に開発リソースがあるか」の3つです。この3点を自社の実態で答えてから次の表を読んでください。順序を逆にすると、機能の多い方法をなんとなく選んで運用が回らなくなります。

登録方法更新のされ方向いている状況
Google スプレッドシートスケジュールで同期(既定は24時間ごと)商品数が少なく、価格・在庫の変動が緩やか
ファイルのアップロード手動で上げたとき単発の検証や一時的な追加
スケジュール取得自社サーバーのファイルを定期取得フィードを自動生成できる
Merchant API自社システムから随時送信在庫や価格がよく動き開発リソースがある
ECプラットフォームの連携アプリプラットフォーム側の仕様に従うShopifyなどで構築している

小規模なショップなら、スプレッドシートから始めて問題ありません。同期の既定が24時間ごとなので、1日1回の反映で足りるかが分かれ目です。セール中に価格を頻繁に変える、在庫が数時間で切れるといった条件があるなら、最初からスケジュール取得やAPIを前提に設計します。

APIの前提は2026年に変わっています。従来のContent API for Shoppingは提供終了の対象となり、後継のMerchant APIへの移行が案内されました。開発者向けドキュメントでは2026年8月18日までアクセス可能とされ、9月1日以降は段階的にエラーが発生すると説明されています(Merchant APIへの移行、2026年9月時点)。外部ベンダーに連携を委託しているなら、移行状況を先に確認してください。

連携アプリでは、属性のマッピングがプラットフォーム側で決まっていることがあります。自社の商品マスタの項目名がどの属性に割り当てられるかは一度確認してください。どの基盤で構築するかから検討中なら、ECサイト構築プラットフォームの比較で連携機能の違いも含めて比べておくと後戻りが減ります。

審査で止まる典型的な原因と直し方

商品データを登録しても、すぐに広告が出るわけではありません。Merchant Center側で商品とサイトの審査が行われ、要件を満たさないものは不承認になります。ここで起きる問題は「サイトの不備」と「商品データの不備」に分かれ、対処する場所が違います。通知欄のメッセージがどちらの話かを見分けるところから始めます。

サイト側でよく見かけるのは、購入前に読める情報が足りないケースです。ガイドラインでは、連絡先情報を明確に表示すること、一般的な支払い方法を少なくとも1種類使えるようにすること、返品・払い戻しポリシーを掲載することが求められています。ポリシーには、利用者側で必要な手続き、返品や払い戻しの対象となる状況、返品可能な期間、払い戻しにかかる時間を含めるよう説明されています(Merchant Center のガイドライン、2026年9月時点)。

とくに返品可能な期間と払い戻しにかかる時間は、テンプレートの規約を1枚置いただけでは満たせません。実際の運用を把握している担当者に確認してから文面を作ります。カード情報を扱う画面のSSL保護もあわせて確認します。

商品データ側の不承認は、値そのものの誤りが原因になることが珍しくありません。

  • 商品ページの価格と、フィードに入れた price が違う
  • 在庫が切れているのに availability が in_stock のまま
  • 画像に文字やロゴが重ねてあり、商品そのものが分かりにくい
  • タイトルや説明文が、ランディングページの表記と食い違っている

いずれも「フィードとサイトが一致していない」の一点に集約できます。修正はサイト側の表示を正とし、フィードをそれに合わせるのが原則です。逆にすると購入者が見る情報が変わるため、社内の合意が要ります。

法令に関わる表示は、Merchant Centerの要件とは別に確認が必要です。日本で通信販売を行う事業者には、特定商取引法に基づく広告表示のルールが関係します。消費者庁の特定商取引法ガイド(通信販売広告)では、販売価格、契約の申込みの撤回に関する事項、事業者の氏名・住所・電話番号などが表示事項として説明されています。ただし、どこまでが自社に適用され、どの表記なら足りるかは事業形態や取扱商品によって変わります。表示内容の適否は、消費者庁の情報を確認したうえで弁護士など適切な専門家に相談して判断してください。景品表示法や薬機法が関わる商材ならなおさらです。

Google広告とのリンクとキャンペーンの選択

商品が承認されたら、Google広告側でキャンペーンを作ります。前提として、Merchant CenterアカウントとGoogle広告アカウントのリンクが済んでいる必要があります。リンクはMerchant Center側からリクエストを送りGoogle広告側で承認するため、両方の管理権限を持つ人が作業すると早く終わります。

注意したいのが、ヘルプにある「キャンペーンを作成した後に、リンクされたMerchant Centerアカウントを変更することはできません」という制約です(ショッピング キャンペーンを作成する、2026年9月時点)。複数のアカウントを持つ組織では、どれを紐づけるかを先に決めないと作り直しになります。

キャンペーンタイプは、通常のショッピングキャンペーンとP-MAXのどちらかを選びます。どちらを選ぶかで、運用時に自分が触れる範囲が変わります。

観点通常のショッピングキャンペーンP-MAX
配信面ショッピング枠が中心検索・ディスプレイ・YouTubeなど横断
商品のグループ分け広告グループ内で自分で作るアセットグループ内で指定
運用者が触れる範囲入札や除外を細かく調整しやすい自動化に委ねる部分が大きい
検証のしやすさ商品単位の因果を追いやすい配信面をまたぐため切り分けが難しい

初めて出す場合や、商品ごとの反応を自分の目で確かめたい段階では、通常のショッピングキャンペーンから始めるほうが学びが多くなります。どの商品が売れ、どの検索語で買われているかが見え、フィードの改善点を特定しやすいからです。データがたまり配信面を広げたい段階でP-MAXを検討します。注意点はP-MAXキャンペーンの設定と運用のコツにまとめています。

社内に運用の手が足りない場合は、Web広告運用代行のように外部の運用者と役割を分ける進め方もあります。その際もMerchant Centerの管理権限は自社で保持してください。フィードは商品マスタと直結する資産で、委託先が変わっても引き継げるようにするためです。

在庫と価格の不一致で配信が止まる仕組み

ショッピング広告に固有の運用課題が、フィードとサイトの不一致です。Googleはフィードに登録されたランディングページをクロールし、表示されている価格や在庫状況とフィードの値を突き合わせます。食い違いが見つかるとその商品は不承認になり、配信が止まります。不一致を放置した場合にアカウント全体がどう扱われるかは、Merchant Center のガイドラインで確認してください。

多くのショップでは価格と在庫がサイト側で先に変わり、フィードの更新が後追いになります。1日1回の同期なら最大で24時間近い空白が生まれ、セールの開始時刻や在庫が短時間で動く商品では、この空白がそのまま不承認につながります。

対策の一つが自動アイテム更新です。ランディングページ上の価格・在庫状況・状態のアノテーション(構造化データ)を読み取ってMerchant Center側の属性を自動更新する仕組みで、不一致による不承認を減らす目的で用意されています(Merchant Center による商品情報の自動更新を許可する、2026年9月時点)。公式ヘルプでは、ウェブサイトに構造化データを設定することが推奨されています。設定しておくと読み取りの精度が上がります。

ただしこれは補助手段で、フィードを正しく保つ運用の代わりにはなりません。構造化データ自体が古ければ、誤った値で上書きされます。実務では、更新頻度を商品の変動速度に合わせ、構造化データを価格・在庫と連動させ、通知欄を見る担当を決める、の3層で守ります。3つ目がないと、前の2つが壊れたことに誰も気づきません。

成果の見方と改善の入口

配信が始まったら、何を見て良し悪しを判断するかを決めます。ショッピング広告では、キャンペーン全体の数字だけを見ていても改善点が見つかりません。同じキャンペーンの中に性質の違う商品が混ざっているため、平均値がならされてしまうからです。商品単位、あるいは商品グループ単位まで下ろして見ることが前提になります。

そろえたいのは、表示回数・クリック数・費用・コンバージョン数・コンバージョン値の5つです。ここから、費用に対する売上を表すROASと、1件あたりの獲得単価を計算します。指標の意味と数字が悪いときの見直し順序はROASの計算方法と費用対効果の見直し手順を参照してください。

購入金額が広告側に渡っていないとROASは計算できません。商品ごとに単価が違うため、コンバージョン1件を数えるだけでは判断を誤ります。Google広告のコンバージョン設定手順にあたり、購入金額を動的に渡す設定まで済ませてから配信量を増やしてください。

改善の入口は商品データ側と入札側に分かれます。表示回数が伸びない商品はタイトルや属性の情報が足りていない可能性が高く、フィードを直します。表示されるがクリックされない商品は、画像や価格の見え方を疑います。クリックはあるが売れない商品はランディングページ側の問題が多く、広告設定を触っても改善しません。

よくある質問

Merchant Centerの利用に費用はかかりますか?

アカウント開設と商品データの登録自体に利用料は発生しません。費用がかかるのはGoogle広告側で広告を配信したときのクリック課金です。審査を通すところまでを先に済ませ、予算の準備が整ってから配信を始められます。フィードの整備には時間がかかるため、この順番のほうが落ち着いて作業できます。

審査にはどのくらい時間がかかりますか?

審査にかかる時間は商品点数やアカウントの状況によって変わります。特定の日数を見込んで予定を組むのではなく、Merchant Centerの「通知」と「商品」のステータスで進捗を確認してください。不承認になれば理由が表示されるので、その内容に沿って修正し再審査を待ちます。開始日を先に決めると動けなくなります。

モールに出店しているだけでも出稿できますか?

Merchant Centerではウェブサイトの所有権の確認と申し立てが必要です。自社で管理していないモール内のページはこの手続きを踏むことが基本的に難しく、モールの商品ページをランディングページとして登録する運用は想定しにくいと考えてください。モールでの露出は、モール側の広告メニューを検討します。

フィードは毎日更新する必要がありますか?

少なくとも30日おきに最新の商品データを送信することが要件とされていますが、これは下限であって推奨値ではありません。実務上の頻度は、価格と在庫がどれだけ動くかで決めます。在庫が日次でしか動かない商材なら1日1回で足り、時間単位で売り切れる商材ならそれに追随できる方法が要ります。

まとめ

  • 商品情報はMerchant Center、予算と入札はGoogle広告。不調時はどちらの話かを切り分ける
  • サイトの「確認」と「申し立て」は別の手続きで、両方が必要になる
  • 属性は変動するもの(price、availability)と固定的なもの(id、brand)に分けて設計する
  • 登録方法は商品点数・変動頻度・開発リソースで選ぶ。API連携は2026年に接続方式が変わった
  • 審査の不備は、返品ポリシーなどサイト側と、価格や在庫のずれなど商品データ側に分かれる
  • 法令に関わる表示は、消費者庁の情報を確認のうえ弁護士など専門家に相談して判断する
  • 成果は商品単位まで下ろす。表示・クリック・購入のどこで落ちるかで直す場所が変わる

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株式会社EMPLAY 編集部

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